よくスペイン語会話集なんかで「がんばって=Ánimo! 」とあるけど、実際はいつでもコレでいいわけじゃない。じゃあ何がいいのよ!というのが今回の話。
さっそく始めよう。
日本語の便利で不便な話
実は今回はコチラの回の応用編である。
「どうぞよろしく」など日本語独特の言い回しを外国語で簡単にいう必殺ワザ教えます
既にこれを読んでいるキミは、ここはすっ飛ばして次の章 へ一気にGO!
読んでないキミは先に読んできてほしいけど、後で読むからまず先へ!
…そう?じゃ、ざっくりこの回を要約すると
「どうぞよろしく」「めんどくさい」「がんばって」などの日本語独特の言い回しは複数の意味が重なっているので、一文で訳すことは難しい |
そう。一文では訳せないと思っていた方がいい!
今回だと Ánimo=がんばれと思っていると、全然意味がズレてしまっていたりするのだな。
じゃあどうするか、という解決策がアチラでは3種紹介されているが、今回はそのうちの三番目、
「一文で訳せないなら二文にすればイイじゃない」戦法の具体的な文例集である。
※ちなみに「がんばって」は「頑張って」とも書くけど、この漢字のカタヒジ張ってる感じが自分は苦手なので、ここでは全てひらがなの「がんばって」で統一するよ。◉
「がんばって」基本形は5つ
まずは辞書などでよく「がんばって」と書かれている5つの表現を知ろう。ドンピシャな状況だったら、コレらひとつでOKだ。
1. Ánimo!
英語のspirit。魂、心が元の意味。これ一語で「がんばれ!」として使えるが、意気消沈・落ち込んでいる人にしっかり!みたいな感じ。
そこでそうじゃない場合はやめておこう。
2. Anímate!
活気づく、〜する気になるという意味のanimarseのtuへの命令形。
1.とほぼ同じ。がんばれでも元気を出せ!(決心しろ!の意味でも使える)
3. Aguantate!
我慢するという意味のaguantarseのtuへの命令形。
※ふみとどまれ!我慢しろ!という意味の「がんばれ」。あきらめろ!の意味になる場合もあるので、そうすると「がんばれ」の真逆。使用には注意だ!
たとえば腕相撲。踏みとどまれ!我慢しろ!…うん。使えそう。でも「あきらめろ」でもあるって…?うわーーー、メンドクサイ。
※ちなみにめんどくさいの記事はこちら↓
「めんどくさい」をスペイン語で言ってみよう!
4. adelante!
前へ、先へ、という副詞。
その意味から躊躇(ちゅうちょ)している人なんかに行為を促す「がんばれ」。
5. Venga! / Vamos! / Anda!
直訳すれば来て!行こうぜ!行け!
4.と同じように行為を促す(スポーツ観戦時の)必須用語。日本でも「行けーーー!」というのと全く一緒。かけ声としては一番無難だし失敗がないのでおススメ。
ということで、先ほどの腕相撲もこっちのイケイケ系なら間違いない。
ついでにいうと日本語でも「いけいけ!」などと繰り返すように、Anda anda!などとスペイン語でもよく繰り返す。
日本語的「がんばって」を言うときは?
とはいえ。日本語の「がんばって」は使用範囲が広すぎる。今までの5つではカバーできない状況で言いたいな〜って思うことが多いのだ。
例えばこのシチュエーション。
落ち込んでもいない(今は…)。
我慢しろ、行け!っていうのも微妙に違う。
この状況で声をかけるなら…コレでしょ。
Buena suerte!
英語のGood luck! 幸運を!
スペイン語圏では非常によく使う文だ。そして日本人ががんばれ!と言いたいときに結構重なることが多いんだな。そこで、
今言いたい「がんばって」は「幸運を!」に言い換えられないか? |
これをまず考えて、イケそうならこれにしちゃおう!
これでイケそうもない、さらにフクザツなとき。
いよいよ今日の本題だ(なんとココまで前フリ!)
がんばってを具体的な二文にしよう
ヒツコイようだがココで紹介したワザだ。
瞬時に「自分の気持ち」と「相手への気持ち・状態」の文を頭に思い浮かべるんだ。
ええい!具体例でみてみよう。
A) 受験がんばって!
◉応援してるよ Estoy contigo.
◉キミを信じてる Te creo.
★キミならできる Si se puedes!
★うまくいくよ Te irá bien.
◎いつやるか?今でしょ。Hay que hacer AHORA!
◎もう後わずかだ。Falta poquito.
◉が自分の気持ち。◎が相手への気持ちや状況。★はどっちにもなる。で、◉と◎から一個ずつ一番しっくり来るのをチョイスする。
例)応援してるよ、キミならできる!
Estoy contigo. Si se puedes!
今やらなきゃ。キミを信じてる。さあやろう!
Hay que hacer ahora, te creo.Hazlo!
(勢いで三文になっちゃったがこれもアリ)
B) お仕事がんばって!
◉丁寧にありがとうGracias por tu trabajo minucioso.
◉助かるよ Gracias por tu ayuda.
◎少しでもはやく終わるのを祈ってるQué lo termines cuanto antes.
◎気をつけてね Cuídate mucho.
↓ 合体
ありがとう。気をつけてね!
Gracias. Cuídate mucho.
え?省略しすぎ?
でもね〜実際はこんなもんだよ。
「がんばって」日本人は大好きなフレーズだけど、スペイン語圏ではこの発想がない。だからこの章で紹介したような状況(勉強、仕事)でÁnimo系を使うことはまずない。でも言いたいときの発想法がコレなわけ。
- 言いたい自分の気持ちの奥をのぞく。
- 自分の気持ちと相手への気持ち・状況。この二つを含んだ文を言うと、日本語的発想にかなり近い具体的な文になる。
- あまり重くならない程度に省略すると現地語にさらに近づく。
遠回りなようで、実はことばも気持ちも一番近いものになる!
ダマされたと思って、「がんばって」と言いたい状況になったとき、ちょっと使ってみてね〜!
まとめ
|
このシリーズ、しばらく続くよ!
アタシ、がんばらないよ。スペイン語的発想でいったら
◉どうせなら楽しむ!
◎少しでも生きたスペイン語会話のお助けとなりますように!
めざすはコレだーーー!
おしまい。Gracias!
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