今回はあいづちの2回め。すぐに使える「そう?」「ほんと?」などのちょっと疑い系なあいづちを 10語お届けしよう!
ちなみに前回はこちらだよ。フツーの否定的なあいづちはこっちにも載ってるから、ぜひ併せて見てね!
0. 日本語の「あいづち」の語源を確認しておこう
あいづち【相鎚・相槌】
- 鍛冶(かじ)で、師匠の打つ鎚(つち)に合わせて弟子が鎚を入れること。あいのつち。向かい鎚。
- 相手の話に調子を合わせてする応答。
※スーパー大辞林より
前回餅つきに例えたけど、モチより刀だった。ペッタンペッタンではなくトンカンだった。どちらにしても片方だけじゃよいモチも刀もウマくない。相方がリズムよく受けてこそモチも刀も、そして会話も!ウマいこと出来上がるのだ!
さてそのあいづち。いつもいつもYES MANではいられないよね。ちょっとした不信系から「んなわけネーだろ!」のツッコミ系まで、スペイン語ではどう言うの?見出しの厳選10語プラスαをさっそく見てみよう!
1. 「そう?」不信系なあいづち
1) ¿Ah sí? そう?
肯定の回の4)で述べた通り、これはフツーに発音すれば「ふーん、そう」で肯定あいづち、思いっきり疑い深く尻上がりに(特にsiiiii?と語尾をのばして)発音すれば「そう〜?ほんと?」と否定あいづちになる万能語である。
単に¿Si?だけでもよし。面倒だったら2から10は見なくてよし!w
2) No sé. さあね どうかな
-¿Qué te parece a tí la idea? -¿A mí? No sé.
-君はこのアイディアどう思う? -僕?さあ。
サラリと言うのがポイント。強く言っちゃうと「知るかよ!」って感じになっちゃう。
ちなみにNo lo sé.だと具体的に何かを聞かれて「いや、それは知らない」という答えなので、まったく別。気をつけよう。
3) Lo dudo. そうかな そうは思わない
-Es un buen mozo. -Lo dudo. -彼はいい青年だ。-そうかしら。
dudar(疑う)を使った慣用句。 ちなみにコレを否定にしてNo lo dudo.にしたら、逆にこの場合「そうね(ホントいい青年ね)」という意味になる。
ややこしかったらフツーの文の「そうは思わない」の
Creo que no. や Parece que no. を使うことをおススメ!
上級編) ¡Bah! どうだか!
¡Bah! Qué disparates dices! ばかな!何てでたらめを言うんだ!
バ!と短く発音する。不信のほか、あきらめだったり軽い軽蔑を表すときにも使える。だいたいこの語の後に何か文が続くことが多い。
¡Ca! ¡Quia!/¡Quiá!なんてのも同じ仲間だけど後になればなるほど語調強い。日本語だと「ケッ!」みたいな感じ。どこでもカ行ってキツいのね。
-¿Te ha gustado esta chica?-¡Ca! -彼女は気に入った?-ケッ!まさか。
最初はこのシリーズはやめておいた方がいいってことで上級編とした。
2. 「本当?」疑い系1
4) ¿De verdad?
¿La verdad? も同じなんだけど、アタシはLの発音に自信がないので使わなくていいなら使わない方を選ぶ。こうした同じ意味なら言いやすい(=相手もわかりやすい)方を最初に覚えることは、初心者の大事なワザである!
関係記事(で、どうしても言わなきゃならこのワザ!)
¿Es verdad? もあり。こっちもいいやすいかも。後は好みだ。
5) ¿De veras?
4)とほぼ一緒。こっちのほうがくだけた感じな気がするが、これはアタシの印象なだけで根拠はない。はっきりしたら追記する。
ちなみに 「本当に」という意味で文に使うこともできる。
Lo siento de veras. 本当に(心から)お気の毒です。
※)メキシコだけで通用する¡A poco!「マジかよ!?」
メキシコ限定・若者言葉である。別に女の子も使ってOK。
-Ultimamente vivía en la calle. -¡A poco!
-最後は路上生活してたんだ。-マジかよ!
3. 「まさか!」 疑い系2
6) ¡Qué va ! まさか そんなバカな
-¿Te ha gustado este joven? -¡Qué va!
-あの青年気に入った?-とんでもない!
¡Qué dices! も同じQuéから始まる仲間で同じように使える。
何言っちゃってんだか!=まさか、とんでもない ※7)と同じ
7) ¡Ni hablar! とんでもない!
直訳すると「言うな!」だけど、もとの意味はそんな重要じゃない。言う、思う、考える系の言葉の否定で以下のコトバもほぼ一緒。まさか!とんでもない!として使える。
- 【仲間紹介1】 NI +◯◯
¡Ni pensarlo! 考えるな!
¡Ni soñarlo! / ¡Ni lo sueñes! 夢にも思うな! - 【仲間紹介2】 NO+◯◯
¡No me digas! 言うな!
¡No lo creas! 思うな!
8) ¡No puede ser! ありえない
-Sr.Ota perdió el primer combate. -¡No puede ser!
-太田君、初戦で負けたよ。-まさか!
とてもよく使う言葉である。Es imposible. も同じ意味。
※)スペインだけで通用する¡Una leche!「アリエナイ!」
20年前にスペイン人から聞いた。lecheはフツー非可算名詞(1,2…と数えられない名詞)なのにunaって・・・ありえないでしょ?だから「ありえない」
と教わったが、当時は若者言葉として使われていたようだが、今は不明。死語だったりして。今度スペイン人に聞いてみよう。ちなみにメキシコ人に言ってもポッカーンだった。
4. 「おやおや」驚き・抗議…場合によっていろいろ
9) Vaya,vaya
-A veces me parece que la cara es más importante que el cerebro... -Vaya,vaya.¡Qué bobada! -私、時々アタマよりカオが大事なんじゃないかって思うんだけど…-おやまあ、バカなことを!
場合によってはわあ、ひどい(すごい)と感嘆の意味もアリ。また単独Vayaだけも驚きや同情・・・時と場合でイロイロ使える。
他にはPor Dios! も仲間。これにはお願いだからの意味もアリ。
10) Madre mía
意味・使い方は9)と一緒。マンマミーアのスペイン語版。別にお母さんだけにしか使えないわけじゃない。同じように¡hombre! ってのももとの意味は(人・男)だけど、おや!なんかの意味で使え、相手は男でも女でも関係ない。
まとめ
相手の話を聞いて、受けた自分の思いをポン!と最初に返す言葉、気に入ったのはあったかな?この言葉をつなぎ言葉として、それを言ってる間に続く言葉を考えることもできそうだよね。そう、これのように。
さあ、毎回言ってるけど、会話はリズム!
トンテンカンテン、相手とキミがリズムよく・気持ちよく会話できる手助けに、少しでもなったらうれしいな!
おしまい!
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◉今日の参考文献◉
・「中級スペイン文法 」白水社
・高橋覺二著「スペイン語表現ハンドブック」白水社
・電子辞書:SHARP/e dicutionary/PW-A3500